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【消費税還付】輸出等販売における消費税還付について(特に国外移送について)

来年から始まるインボイス制度の影響で消費税を取り巻く環境が騒がしくなっています。

納税者側は、免税事業者は、適格請求書等発行事業者登録を行うかどうか、免税事業者と取引のある事業者は免税事業者に対してどのように対応するかに頭を悩ませています。

さらに税務署側は、消費税還付申告を行っている事業者に対するチェックを以前にも増して厳しくしているとともに一般的な税務調査においても以前よりはるかに綿密に消費税をチェックすると同時に、取引先である免税事業者の情報収集を欠かさず、調査官の消費税に関する知識もここ数年で格段に上がっている印象を受けます。

このような背景から今後この経営通信においてもさらに消費税に関する情報を増やしていこうと考えています。

そこで今回は輸出、特に国外移送について取り上げます。

そもそも消費税の課税の対象は、日本国内で事業者が行った資産の譲渡等とされていますので、課税事業者が国内から輸出として行った資産の譲渡は消費税が免除されることとなっています。

これは、例えば、課税事業者が日本国内で仕入れた商品を全て輸出した場合には、課税取引で支払った消費税が全額還付されるという仕組みです。

ただし、輸出として行った資産の譲渡は、輸出の許可を受ける貨物の場合や郵便物として輸出する場合であってもその資産の価額が20万円超の場合には、輸出許可書か税関長が証明した書類を、郵便物として輸出する場合であってその価額が20万円以下の小包郵便物又はEMS郵便物は、引受けを証する書類および発送伝票等の控え、同様にその資産価額が20万円以下であって通常郵便物であっても発送伝票等の控え(一定の事項を追記したもの)を証明書類等として保存しなければならないこととされています。

では、移送や委託販売はどのように考えたらよいのでしょうか。

消費税法においては、課税事業者が国外における資産の譲渡等又は自己使用のために、資産を輸出した場合において、その証明がされたものは、課税資産の譲渡等に係る輸出取引等に該当するものとみなして、仕入れに係る消費税額の控除の規定を適用するとされており、その証明方法についても輸出免税取引と同様の規定となっています。

関税法において「輸出」が内国貨物を外国に向けて送り出すことをいうとされているとおり、この条文においても輸出が必ずしも資産の譲渡等を表すものではないことが読み取れます。

従って、消費税法上は、国外における資産の譲渡等や自己使用、委託販売等のための移送も課税売上割合の計算上輸出免税として取扱うこと、さらに、その後国外で資産の譲渡等、自己使用、委託販売等が行われたとしても、それらについては既に消費税法上輸出免税取引として扱われていることから、その販売と時期がズレたとしても国外取引や自己使用であるから資産の譲渡等ではないなどの検討の必要はないと考えます。

従いまして、国外移送や自己使用、委託販売の場合であっても輸出免税取引同様厳格な証明が必要であることを認識する必要があります。

参考として事例で検討してみます。

例1 A会社が国内で仕入れた商品を台湾にある自社倉庫に移送し、そこで保管していた商品を販売した場合

消費税法においては、事業者が国外における資産の譲渡等又は自己使用のため、資産を輸出した場合において、その証明がされたものは、課税資産の譲渡等に係る輸出取引等に該当するものとみなして、仕入れに係る消費税額の控除の規定を適用するとされています。この条文によりあたかも、移送後の販売や委託販売は、国外取引であるような疑念を生じますが、この条文は、課税売上割合の計算上免税売上に該当することを規定しているものであり、会計上の収益計上時期は国外において販売した時点ですので、課税売上割合の計算上の認識時点とはズレが生じますが、国外取引であるあるいは資産の譲渡等ではないなどの検討の必要はないものと考えます。

例2(越境ECの場合) A社は、台湾のマーケットプレイスで商品を販売しているが、日本で仕入れた商品を、A社の台湾の倉庫に移送し、その倉庫から顧客に発送している。

例1同様、台湾のマーケットプレイスで商品を受注したとしても、国外取引であるか、輸出取引であるかの判断は、受注や商品を引渡した場所等によるものではなく、あくまで、内国貨物が外国に向けて送り出された商品であるかどうかであり、消費税法上、国内から輸出した時点で消費税の計算における課税売上割合の計算上輸出免税取引とみなすこととされていることから、売上は台湾で顧客に販売した時点で計上されるものの国外取引であるかの検討は必要ないものと考えます。

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