経営通信

国外事業者における消費税申告関連法規の改正について

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令和5年インボイス制度の導入と同時に、関税法施行令が改正され輸出入の許可を得るための申告書において、「輸入者の住所及び氏名」が輸入申告項目に追加され、同時に輸入申告者(貨物を輸入する者)の意義が明確化されました。

これにより、輸入申告は輸入代行者が行うことができなくなり、販売者自身が輸入申告を行わなければならなくなりました。

また、関税法第95条において、日本に恒久的施設を有しない非居住者である個人及び法人が税関手続等を処理する必要があるときは、日本に住所又は本店を有する税関事務管理人を定めなければならなくなりました。

この規定は、典型的には日本に恒久的施設を有しない非居住者である個人及び法人がFBA(フルフィルメントバイAMAZON)等のECプラットフォーム運営事業者等が提供するフルフィルメントサービス(購入者の注文受付から配送配送完了までの一連の業務全般(受注、在庫管理、梱包、発送、受渡し、代金回収等)を請け負うサービス)を利用して国内で販売することを予定している事業者が該当することとなります。

つまり、日本国内に恒久的施設を有しない消費税の課税事業者(含インボイス登録者)の非居住者である個人及び法人が原則課税により申告を行う場合、仕入れ税額控除を行うことができるのは税関事務管理人を定めて税関関係手続等の処理を行わせた場合に限られるということになります。

さらに追い打ちをかけるように、令和6年度税制改正大綱によると2024(令和6)年10月1日以後に開始する課税期間からは、課税期間の初日において日本国内に恒久的施設を有しない国外事業者は簡易課税制度及びインボイス制度における2割特例を使えないこととされています。

つまり、課税期間の初日において日本において恒久的施設を有しない課税事業者である国外事業者の全てが税関事務管理人を定めなければ消費税の納税上著しく不利な扱いを受けることとなります。

また、国外事業者における免税事業者の判定においても、国外事業者以外では、基準期間(前々年)の課税売上高が1,000万円以下の場合であっても、前年上半期の国内における課税売上高及び居住者給与の合計額が1,000万円を超えると課税事業者となるのが、国外事業者においては、前年上半期の国内における課税売上高が1,000万円を超えたことのみをもって課税事業者となることとなります。

つまり、国外事業者がECプラットフォームを利用して商品を販売する場合、前年上半期の売上高が1,000万円超であっても、居住者給与が1,000万円を超えることがほとんどあり得ないため、従来はこの判定により課税事業者となることはあり得なかったのが、前年上半期の売上のみで判定されることとなったため、対象事業者が多数生じることが予想されます。

また、納税義務の判定における資本金の基準において外国法人は、国内における事業開始時における資本金が1,000万円以上であれば納税義務が課されることとなります。

さらに国内外の収入金額が50億円を超える事業者が直接又は間接に支配する法人を設立した場合には、その法人は納税義務が免除されないということになります。

これら令和6年度税制改正大綱は、国会での可決をもって成立となりますが、これらを見据えて税関事務管理人の選定や事業の計画をなされるのが賢明と思われます。

税関事務管理人の選定や消費税の納税や還付でお悩みの方はお気軽にBPS国際税理士法人にお問合せください。お問い合わせはこちらから。

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