近年、働き方改革やSDGsの流れを受けて、「社員が安心して働ける職場づくり」が企業にとってますます重要になってきました。
そんな中、厚生労働省が認定する“ホワイト企業認定制度”として注目されているのが、
- えるぼし認定(女性の活躍推進)
- くるみん認定(子育て支援)
- ユースエール認定(若者の採用・育成)
の3つの制度です。
いずれも国が公式に「働きやすい企業」として認定する制度で、採用活動での企業アピール、社内の制度整備、補助金や加点評価など、多くのメリットがあります。
これらの認定を受けることによって企業にとってのメリットがありますので、会社にあった認定制度の取得をぜひ検討してみてはいかがでしょうか。
1.女性活躍推進を評価する「えるぼし認定」
えるぼし認定は、女性の活躍を積極的に推進している企業を厚生労働省が認定する制度です。
平成28年4月施行の「女性活躍推進法」に基づき、「一般事業主行動計画」の策定・届出を行い、かつ実施状況が優良な企業が対象となります。
認定基準は、「採用」「継続就業」「労働時間等の働き方」「管理職比率」「多様なキャリアコース」の5項目で、それぞれの認定基準を満たした数に応じて3段階の認定を受けます。さらに最高位のプラチナえるぼしがあります。
☆認定のメリット
- 認定マークの使用:広告・商品などに表示可能 → 企業イメージ向上・採用力アップにつながることがあります。
- 公共調達での加点評価 → 一部の入札で有利に働くことがあります。
2.子育て支援企業を認定する「くるみん認定」
「くるみん認定」は、子育てサポートに積極的に取り組む企業を、厚生労働大臣が認定する制度です。
正式には「次世代育成支援対策推進法」に基づいた認定で、働きながら子育てがしやすい職場環境づくりに力を入れている企業が対象です。
認定を受けるには、まず「一般事業主行動計画」を策定・届け出し、計画に沿った取り組みを実施。さらに、一定の基準(育休取得率や労働時間の管理など)を満たすことが必要です。
条件を満たすと、「子育てサポート企業」として「くるみんマーク」の使用が認められます。
☆認定のメリット
- 企業イメージの向上 → 国のお墨付きで子育て支援に積極的な企業であることを示すことができます。求職者や取引先、地域社会に対して社員を大切にする会社という好印象を与えることができます。
- 公的優遇(加点・補助金など) → 自治体や公的機関の一部の入札では、くるみん認定企業が加点対象となるケースがあります。また、助成金の申請などでも優遇される場合があり、実務面でのメリットもあります。
3.若者支援に力を入れる中小企業に「ユースエール認定」
「ユースエール認定」は、若者の採用・育成に積極的で、かつ職場環境の整備が行き届いている中小企業に対して、厚生労働大臣が成27年10月1日施行の「若者雇用促進法」に基づいて与える認定制度です。
「若者に優しい企業」の証として、主に新卒・若手人材へのアピールに有効と考えられます。
若者の採用・育成に積極的で、若者の雇用管理の状況などが優良な中小企業を厚生労働大臣がユースエール認定企業として認定します。
☆認定のメリット
- 認定マークの使用:企業広報に活用可能 → 採用力アップ・企業ブランド向上に寄与します。
- 公共調達の加点評価につながります。
- ハローワークでの重点PRができます。
- 認定企業限定の就職面接会に参加可能です。
- 日本政策金融公庫の優遇融資(働き方改革推進支援資金)を受けられる可能性があります。
まとめ:自社に合った制度取得で「ホワイト企業」へ
このように、各認定制度はそれぞれ異なる切り口で企業の「働きやすさ」を評価しています。
女性・子育て世代・若者という異なる視点からのアプローチがあるため、自社の方針や人材戦略に合った制度を選び、取得を目指すことで、より魅力ある職場づくりにつながります。
働き方の多様化が進む今こそ、自社の魅力を“見える化”して、採用・定着・ブランディングにつなげましょう!
これらの詳細を知りたい方、取得に関してご興味のある方はぜひBPS国際社会保険労務士法人にご相談ください。
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